盛夏の奥多摩 7/15.16 東京
先週のギガンテア採集により、ネキダリス採集種が4種類になった。
採集した順に書くとこんな感じだ。
トガリバホソコバネカミキリ Necydalis formosana
オオホソコバネカミキリ Necydalis solida
アマミホソコバネカミキリ Necydalis moriyai
オニホソコバネカミキリ Necydalis gigantea gigantea
本州ではあと3種類未採集種がおり、奥多摩ではこのうち2種類
ヒゲジロホソコバネカミキリ Necydalis odai
クロホソコバネカミキリ Necydalis harmandi
が記録されている。この2種類を狙いにいざ、奥多摩のブナ帯へ。
7/15
駅舎を見ると奥多摩に来たんだ!って実感がわく。
5年前に初めて来たけど、ここの駅舎は何も変わっていなくて安心する。
バスで30分、登山口から1時間ほどでブナ帯まで。
夏のブナ帯は来るだけで心地いい。
おいしそうな立ち枯れや部分枯れがちらほらとある。
うーん。いい・・・
タンナサワフタギもあるのでフォルモサがいないか見てみたが不発。
カンバの立ち枯れでヤマトヨツスジハナの雌。
雌は模様が他のヨツスジハナと違ってかっこいい。
実はまだ雄を採ったことがないんだよなあ・・・
雄は花掬いのがよさそうですね。
ミズナラの倒木につくオダイの雌。
ネキ5種類目! 条件のいいミズナラにしかこないというえり好みの激しいネキダリスだ。ただ、一度産卵した木には何十年もわたって繁殖するという。
産卵に来ていたようで必死に産卵管を伸ばしていた。
夕刻16:00過ぎにもメスはきていた。産卵のピークは比較的長いのか。
雌をいくつか採集してこの日は終了した。
帰り際、ヤマトアザミテントウが麓の畑で出迎えてくれた。
7/16
今日も天気がいいんで行くしかないと思った。4:30起きで出発。
昨日オダイが採れたミズナラの倒木まで、植林帯を走って登っていきます。
9:30頃から、ミズナラの倒木を見て回り、オダイのピーク時間等を観察してみることにした。上の写真はキバチの仲間。たくさんきます。
ルリボシカミキリ
いつみても美しい。この虫が出るってことは盛夏のシーズンになったていうことですね。
ムネアカクシヒゲムシ
今度同定しますけどどうやったら同定できるのこいつら。たくさんいた。全身真っ赤なものもいた。
10:00前、どこからともなく甲虫の羽音が聞こえてくる。
蜂みたいな恰好のそれが倒木に止まった。
オダイ雄。
触角の「髭白」がよく分かりますね。雌も同じく髭白だ。クロホソコバネ(通称アルマン)の雌も触角が白いが、オダイは触角第8~10節が白くなるのに対して、アルマンは2~5節が白いことから区別できる。
ここから11:00くらいまで、雌と雄がどこからともなく飛んできて倒木を歩いていた。夢中に撮影しながら採集した。
11:30になるとドン曇りになってオダイ含め虫の飛来がぴたりとやんだ。
過去の奥多摩の感じからして、これは絶対雨が降る予感がしたので、12:00過ぎに下山開始。
曇っていなければその後も飛来したかもしれない。実際12:30には土砂降りになり、帰りの道中非常に苦労した記憶がある。
この白い菌がオダイを呼ぶとの噂が。真相は分からないけど。ミズナラの立ち枯れをよく見るとこの菌が生えている木を意外に見つけられる。
オダイの最大と最小。雄は全体的に小さく、平均20mm以下だと思う。
雌は27mmくらいのもいた。オダイの観察ができ、とても素晴らしい採集でした。
あ、アルマン忘れてた…